どうも、ぽんせいです!
Blenderを始めたばかりの方にとって、「作った3Dモデルをどうやって外に出すの?」というのは最初にぶつかる壁のひとつではないでしょうか。私自身も、最初はどの形式を選べばいいのかまったくわからず、Unityに読み込めなかったり、友達に渡しても開けなかったりと、かなり苦労しました。この記事では、Blenderからエクスポートできる主なファイル形式と、その使い分けについてわかりやすく解説していきます。
Blenderからエクスポートできる主な形式一覧
Blenderでは以下のような形式でエクスポートが可能です。
- FBX (.fbx)
- OBJ (.obj)
- glTF (.gltf / .glb)
- STL (.stl)
- Collada (.dae)
- Alembic (.abc)
それぞれの形式には得意分野と弱点があります。順番に見ていきましょう。
FBX形式:ゲームエンジンとの相性◎
用途例:UnityやUnreal Engineに3Dモデルを読み込むとき
FBXはAutodeskが開発した形式で、アニメーション、マテリアル、ボーンなどを含めて出力できるため、ゲーム開発において非常によく使われています。特に、私がUnityで簡単なゲームを作ってみようとしたとき、このFBX形式が非常に役立ちました。
エクスポート方法:
- ファイル > エクスポート > FBX (.fbx)
- 左のパネルで”選択オブジェクトのみ”にチェックを入れると、不要なものが一緒に出力されず便利です。
- アニメーションを含めたい場合は、”アニメーション”の項目にチェックを入れましょう。
注意点:
- モディファイアは”適用”しないと反映されないことが多いです。
- スケーリングがUnityでズレる場合があるので、”Apply Transform”にチェックを入れるのがオススメ。
- FBXは比較的ファイルサイズが大きくなることがあるので、軽量化が必要な場合は注意。
OBJ形式:軽量でシンプル
用途例:静的なモデルの共有、3Dプリントの元データ
OBJは非常に古くからある形式で、多くの3Dソフトが対応しています。アニメーションやボーンなどの情報は含まれないため、静止モデル専用です。私が最初に自作キャラクターを友達に送った時も、OBJ形式を使いました。
エクスポート方法:
- ファイル > エクスポート > Wavefront (.obj)
- マテリアルがある場合は、”Write Materials”にチェックを入れてください。
注意点:
- テクスチャ情報が.mtlファイルと一緒に出力されるので、テクスチャのパスがズレると正しく表示されないことがあります。
- Blender外で開く際にテクスチャが反映されないことがあり、そのたびに手動でパスを修正する手間がありました。
glTF形式:Webや軽量用途に強い
用途例:Sketchfabやブラウザベースの表示
glTFは”JPEG of 3D”とも呼ばれ、軽量で扱いやすいのが特徴です。glb形式を選ぶと、すべてのデータがひとつのファイルにまとまって便利です。私が初めてSketchfabにモデルを投稿した際も、この形式でアップロードしました。
エクスポート方法:
- ファイル > エクスポート > glTF 2.0 (.glb/.gltf)
- glb形式にすれば、テクスチャなどがひとまとめになります。
注意点:
- 特殊なシェーダーはglTFに対応していないため、基本的なPBRマテリアルで作成しましょう。
- エクスポート時に”Emissive”や”Alpha”などのパラメータが思った通りに反映されない場合があります。
STL形式:3Dプリントの定番
用途例:3Dプリンターへの出力
STL形式は形状データのみを出力する形式で、3Dプリンターとの互換性が高いです。カラーやテクスチャは含まれませんが、プリントの準備段階ではそれで十分な場合が多いです。自分で小さなフィギュアを作って業者にプリントしてもらった時も、このSTL形式を使いました。
エクスポート方法:
- ファイル > エクスポート > STL (.stl)
注意点:
- 単位系(メートル、ミリメートル)を確認してからエクスポートしましょう。
- 面が閉じていないとプリント時にエラーになる可能性があります。
- 法線の方向にも注意しましょう。表裏が逆だとプリント結果が変になることもあります。
Collada形式とAlembic形式
これらはやや特殊な用途で使われます。
- Collada (.dae):主に3Dアセットの移行用途。古いゲームエンジンとの互換性を保つために使われることがあります。あまり新規で使用することは少ないですが、昔のプロジェクトにモデルを渡す際には役立つ場面があります。
- Alembic (.abc):大量のアニメーションキャッシュを扱うプロジェクト向け。映画や高品質レンダリング向けです。流体シミュレーションやクロスのアニメーションなどを外部ソフトに持ち出すときに使うことがあります。
まとめ:どの形式を使えばいいの?
用途 | 推奨形式 |
---|---|
Unity/Unrealで使いたい | FBX |
友達に静止モデルを渡したい | OBJ |
Webで表示したい | glTF / glb |
3Dプリントしたい | STL |
高度な映像制作 | Alembic |
補足:エクスポート前の準備
エクスポート前には以下の点を確認しておくと、トラブルを避けやすくなります:
- スケールの統一:Blender内部の単位が他ソフトと異なる場合があります。必要に応じてスケールを調整しましょう。
- トランスフォームの適用:オブジェクト > アプリケーション > トランスフォームの適用(Ctrl + A)を行うことで、位置や回転、スケールの情報を確定できます。
- 不要なデータの削除:見えないオブジェクトや未使用のマテリアルを整理すると、ファイルが軽くなります。
最後に
私も最初は、FBXとOBJの違いもわからずに全部試していた時期がありました。でも、形式ごとの特性を理解すれば、もっと効率よく作品を他の環境に持ち出すことができます。今回の記事が、Blenderを始めたばかりの方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。もし気になる点や「こんなケースではどうすればいいの?」といった疑問があれば、ぜひコメントやメッセージで教えてください。今後の記事で取り上げていきたいと思っています!
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